亀山裕昭展

どこにでもあるような、なんとなく懐かしくもあり、
とりわけ風光明媚な観光地でもない風景。

その場所に立ち、私がこの眼で見た風景です。

その場所に生きる(生きた)人たちの営みや痕跡を感じ、何かしらに惹かれ感動した瞬間がそれぞれありました。

それは音であったり、匂いあったり、湿気であるような視覚も含めた五感全てで感じたものであり、私の記憶そのものです。

その最も個人的な美意識(記憶)は日常の”時間”の経過によって濾過されてなお醸成され、一層輝きを増したように感じました。

その光景を描き起こすことが私にとっての風景画だと考えております。

誰しもが持つ経験の記憶やデジャヴ(既視感)と私の個人的な記憶の断片とが共有することで感じる音、匂い、空気etc…
一人でも多くの方に共有して頂けるよう希求しつつ日々筆を運んでおります。